料理写真で選ばれる。実物より安っぽく写る原因と、何をどう撮るか。
全10章
お客様は、写真を見て決めています。
「渋谷 焼肉」と打って出てきた店を、お客様は上から順に開いていきます。開いて、見て、次の店へ移るまでは長くありません。多くの人は、文章より先に写真を見ます。味も、接客も、仕入れも、そこではまだ伝わりません。伝わるのは一枚目の写真だけです。飲食店は写真で選ばれます。そして、その写真のほとんどが、実物より安っぽく写っています。料理も、店内も、スタッフの顔もです。腕の問題ではありません。撮り方の問題です。
実物より安っぽく写る。原因はだいたい同じです。
つまずいている場所は、だいたい同じところに集中します。多いのは次の六つです。どれも、機材を買い替えなくても直せるものです。
照明
店内の暖かい色の照明の下で撮ると、全体が黄色くかぶります。肉の赤も、白い皿も濁ります。
角度
真上から撮ると高さが消えます。丼も、ステーキも、盛り合わせも、高さで見せるものです。
時間
湯気も、照りも、泡も、出来上がって数十秒で消えます。話しながら撮っていると間に合いません。
背景
おしぼり、伝票、調味料の瓶、他のお客様の手。一つ写り込むだけで、料理より先にそちらが目に入ります。
大きさ
卓上を引きで全部入れると、一皿ずつが小さくなります。何が看板料理なのか読めません。
加工
彩度を上げすぎた写真は、来店したお客様に「違うものが出てきた」と思わせます。写真で一度得た分を、店で返すことになります。
何を撮るか。順番があります。
全品を撮ろうとすると、途中で力尽きます。効く順に並べると、次の五つです。この五つが揃っている店は、二十枚あれば足ります。看板料理の一品だけは、ほかを削ってでも撮り直してください。
- 01看板料理を一品サイトの一枚目に置く写真です。ここだけは妥協しないでください
- 02コース、または卓上の全景幹事は、人数分がどう並ぶかを見ています
- 03店内カウンター・個室・座敷・テラス。席の種類ごとに分けて撮ります
- 04外観と入口夜の見え方まで。地図で近くまで来た人が最後の十メートルで迷います
- 05作っている手元と、スタッフ一見さんが入りにくい業態ほど、ここが効きます
上から順に、撮る順番です。節点の大きさも段の高さも同じにしてあります。効果の大きさや枚数の比率は表していません。
どう撮るか。スマホでもここまでできます。
機材を買う前に、変えられることがあります。次の九つは、いま使っているスマホのままでできます。夜しか営業していない、窓がない、という店もあります。その場合は無理に自分で撮らず、「撮影を人に頼むかどうか」の項に進んでください。
- 昼の窓際で撮るレースのカーテン越しの光がいちばん扱いやすい光です。店の照明は消します。
- 光は横か、斜め後ろから正面から当てると、料理が平たく写ります。
- 座って見ている高さで皿の縁が少し見える角度です。真上から撮るのは、麺類やピザなど平らなものだけにします。
- 暗くなる側に白いものを立てるおしぼりや紙ナプキンで影が起きて、輪郭が出ます。
- 出来上がったらすぐ撮る湯気と照りは待ってくれません。
- 撮る前に卓上を空にする写すものだけを残します。
- 明るさを少し落とす画面を指で軽く下にずらします。白飛びが減って、料理の質感が残ります。
- 加工は明るさとコントラストまで彩度は触りません。
- 同じ料理を十枚撮る使えるのは一枚です。それで正常です。
正面から当てる(カメラと同じ側)
影が料理の向こう側に隠れます。手前に影が出ないので、平たく写ります。
真上から当てる
影が皿の真下だけに落ちます。手前にも奥にも伸びないので、高さが伝わりません。
斜め後ろから当てる(カメラの反対側)
影がカメラのほうへ伸びます。輪郭と厚みが出て、立体的に写ります。
3枚とも、卓を横から見た断面です。四角い枠が窓(光の入り口)、そこから伸びる3本の線が光の向き、真ん中のふくらみが皿に盛った料理、卓の板の中で皿から伸びている帯が影、右にあるのがカメラです。カメラは3枚とも同じ位置・同じ高さに置いてあります。窓までの距離は描いていません。見るのは向きだけです。


※ 2枚ともフリー素材の写真です。VOLTが撮影したものでも、制作したサイトの写真でもありません。同じ料理ではないので、見比べているのは光の向きと撮る高さ、そして卓に何を残したかだけです。
撮った写真を、どこに置くかで結果が変わります。
良い写真を撮っても、置き場所を間違えると効きません。メニューページは、文字だけの一覧にしないでください。一品ずつ写真を紐づけます。並びは、値段より先に「何が出てくるか」が読める順にします。コースは、写真と一緒に、人数、時間、飲み放題の有無、税込の総額まで一枚に収めます。幹事は電話をかける前に比較しています。ここが曖昧だと候補から外れます。店内の写真は、席の種類ごとに分けて並べます。まとめて十枚並べても、自分が座る席は伝わりません。
載せて終わりではありません。
写真を増やすと、ページは重くなります。重いページは、開く前に閉じられます。料理写真を多く載せても速く出る形にしておく必要があります。スマホでの見え方が基準です。飲食店のサイトは、ほとんどが移動中のスマホで見られます。暗い店内の写真の上に白い文字を重ねると、屋外では読めません。そして、写真は差し替えられる状態にしておきます。季節のメニューが変わったのに写真が去年のまま、ということが起きます。差し替えのたびに費用がかかる作りだと、結局そのままになります。
撮影を人に頼むかどうか。
全部を自分で撮る必要も、全部を頼む必要もありません。差し替えの回数が多いものほど、自分で撮れるようにしておいたほうが後で楽です。振り分けは次のとおりです。
自分で撮れるもの
昼に窓の光が入る席があるなら
- 料理の単品
- 差し替えの多い季節メニュー
- 日々変わる黒板・仕入れ
頼んだほうがいいもの
光を足す道具がないと難しい部類
- 窓のない店内
- 夜の外観
- スタッフの顔
- コースの卓上全景
2つの区画の大きさは、費用でも枚数でもありません。どちらに置くかの振り分けだけを表しています。
頼むと決めたら、先に決めておくことがあります。
頼む前に決めておくこと。何カット要るか。それをサイトのどのページのどこに置くか。縦向きか横向きか。ここを決めずに頼むと、きれいだけれどサイトで使えない写真が納品されます。費用もカット数と拘束時間で決まるので、先に決めておくほど見積もりが正確になります。誰に頼むかを見るとき。作例に飲食店があるか。暗い店内で撮った写真があるか。料理だけでなく、店内と人まで撮っているか。この三つで、だいたい分かります。最後に権利です。撮ったデータを、サイト以外にも使えるかを先に確認します。メニュー表、店頭のポスター、インスタ、グルメサイト。ここを聞かずに進めて、後から使えないと分かる例があります。
VOLTがやること。
料理も、店内も、スタッフの顔も、実物より安っぽく写っていることがほとんどです。何をどの角度で撮るかから決めます。お持ちの写真があれば、まずそれを見ます。使えるものはそのまま使い、撮り直したほうがいいものだけを選びます。全部撮り直す必要はまずありません。撮影を人に頼む場合も、何を何カット撮ってもらうかの一覧はこちらで作ります。サイトのどこに置くかを先に決めるので、使えない写真が出るのを減らせます。一軒ずつというのは、同じ業態でも、コースの見せ方と料理の撮り方を店ごとに変えるという意味です。同じ焼肉店でも、肉の質で選ばれる店と、個室と席で選ばれる店では、一枚目に置く写真が違います。費用は10万円(税込)から。構成によって決まります。構成を決めた時点で総額が決まります。修正は3回まで無料です。
金額が動くのは、ページや機能の追加、サイト全体の構成の変更、承認済みの工程のやり直しなど、決めた仕様を超えるご依頼をいただいたときです。着手の前に改めてお見積もりをお出しします(利用規約第6条3項)。
うちの店の写真は、どこから直せばいいか。
いま使っている写真をそのまま見せてください。どれが使えて、どれを撮り直したほうがいいか、その場でお伝えします。撮り直しが要る場合は、何を何カット撮ればいいかまで出します。オンラインで30分。費用はかかりません。その場で契約を求めることはありません。いまサイトが無くても、他社で作ったものがあっても大丈夫です。