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基礎知識

飲食店のInstagramとホームページ。役割が違うので、どちらか一方では足りません

著者: VOLT編集部(株式会社Mycat。飲食店のホームページだけを作っています)

「インスタがあるからサイトは要らない」と言われます。

毎日投稿していて、フォロワーもついている。それを見て来てくれるお客様もいる。だからホームページは要らない。この判断は、半分は合っています。SNSがやっていることを、ホームページは代われません。ただし逆も同じで、ホームページがやっていることを、SNSは代われません。この記事は、その分け方の話です。

SNSで消えるのは、投稿ではなく「いつもの情報」です。

SNSの投稿は流れていきます。これは欠点ではなく、そういう仕組みです。新しいものが上に来るから、今日の一皿が届きます。

困るのは、流れてはいけない情報まで一緒に流れることです。営業時間、定休日、コースの総額、席数、個室の有無、駐車場。この種の情報は、投稿した日ではなく、探された日に読まれる必要があります。三か月前に「年末年始の営業について」と投稿していても、探している人はそこまでさかのぼりません。プロフィール欄に入れられる文字数にも限りがあります。

結果、何が起きるか。お客様がDMで聞いてきます。「今日は何時までですか」「四人で入れますか」。一件ずつ返すことになります。営業中に、片手で。

もう一つ、SNSのアカウントは店の持ち物のようでいて、預けているものでもあります。仕様が変わって表示のされ方が変わることも、何かの拍子にアカウントが使えなくなることもあります。そのときに、店の情報がそこにしか無いと、探されても何も出てきません。自分の名義で置いてある場所を一つ持っておく、という意味もあります。

探されている言葉が、そもそも違います。

SNSでお客様と出会うときと、検索でお客様と出会うときでは、相手の状態が違います。

SNSは、探していない人に届きます。流れてきた一皿を見て「うまそうだな」と思う。これは偶然の出会いで、SNSにしかできないことです。検索は、探している人に届きます。「今夜」「この駅の近くで」「四人で」「個室」。もう行くと決めていて、どこにするかだけを決めています。

この二人は、必要としている情報が違います。前者に要るのは写真です。後者に要るのは、税込の総額と、席の条件と、今夜やっているかどうかです。SNSは前者に強く、ホームページは後者に強い。役割が違うので、どちらか一方では取りこぼしが出ます。

予約をDMで受けると、店の中が散らかります。

SNSのDMで予約を受けている店は多いです。始めやすいのは確かですが、続けると店の側が消耗します。

まず、記録がチャットの中に散ります。日付、人数、コース、アレルギーの相談が、別々のやり取りに分かれて残ります。次に、返す時間が営業中に来ます。相手はスマホで思い立った瞬間に送るので、こちらがいちばん手が離せない時間に届きます。そして、返信が遅れると相手は他店に移ります。DMは会話なので、返ってこない時間が「断られた」に見えるからです。

Web予約の窓口が一つあれば、この三つが同時に解けます。日時と人数と希望のコースを先に受け取っておいて、確定は店の都合のいい時間に返す形にできます。予約の受け取り方は別の記事に整理しました。

両方を持ったときの回し方は、こうなります。

役割を決めると、運用が楽になります。

  • ホームページを、正しい情報の置き場所にします。営業時間、コースの総額と品数、席と人数の条件、アクセス、予約の窓口。ここを直せば、他が全部そこを指すようにします。
  • SNSを、動いているものの置き場所にします。今日の仕入れ、季節のメニュー、焼き上がり、臨時休業。撮って一言で足ります。
  • SNSのプロフィールから、ホームページへ一本つなぎます。DMで来る問いの多くは、リンク先に書いてあれば来なくなります。
  • ホームページに、SNSの新しい投稿を出します。更新が止まっていない店だと分かります。

この形にすると、店の側でやることが減ります。年末年始の営業を投稿し、プロフィールにも書き、聞かれるたびにDMで返す。この三重の手間が、一か所を直すだけになります。

写真は、両方で使い回せます。撮るときに、正方形と横長の両方で押さえておくと後が楽です。何をどう撮るかを先に決めておくと、一回の撮影でSNSの分までまかなえます。

業態によって、比重が変わります。

カフェ・ベーカリーは、SNSの比重が高い業態です。焼き上がりと売り切れが毎日動くので、その日の情報はSNSが速い。ただし「何時に行けば買えるか」の目安と単価は、探されたときに読める場所に要ります。

居酒屋の宴会は逆です。幹事は、上司や同僚に説明するためにURLを送ります。送られた側が開いて判断できる形でないと、幹事は次から使いません。SNSの投稿を送るわけにはいかない場面です。

焼肉は、肉の写真がSNSで強く出る業態です。ただし、煙や匂いへの不安、席の間隔、コースと単品のどちらが得かといった判断の材料は、投稿では流れてしまいます。写真で興味を持った人が、次に確かめに来る先が要ります。

寿司・和食は、行く前の不安を消す情報が要ります。おまかせのみか、二部制か、前日までの予約が要るか。これは投稿ではなく、いつでも同じ場所に置いてある必要があります。バーなら、チャージと一人客の可否です。

うちの店のSNSは、どう使えばいいか。

いま運用しているアカウントを見せてください。プロフィール欄に何を書いているか、DMでどんな問いが来ているか、投稿のどれが反応を取れているか。そのうえで、どこまでをSNSに残して、何をホームページ側に移すかを切り分けます。投稿の頻度を上げる話にはしません。むしろ、書かなくてよくなることを増やす話です。

制作費は、トップページ1枚だけなら10万円(税込)から、7ページくらいの構成で25万円(税込)から。何を作るかで決まります。構成を決めた時点で総額が決まります。写真と原稿がそろっていれば2週間ほどです。料金のページもご覧ください。

相談は30分の無料相談で、オンラインです。その場で契約は求めませんし、後日の営業電話もしません。

よくある質問

SNSの投稿が忙しくて手一杯です。ホームページも更新するとなると続きません。

更新する場所を分けると楽になります。毎日動くもの、今日の仕入れや焼き上がりや臨時休業はSNSに置きます。ホームページ側は、営業時間とコースの金額と席の条件のように、変わったときだけ直せば足りるものを置きます。両方に同じことを書く運用にはしません。

予約をDMで受けています。このままではだめですか。

だめではありませんが、続けると店の側が消耗します。日付と人数とコースの相談がチャットの中に散り、返す時間が営業中に来て、遅れると相手は他店へ移ります。Web予約の窓口を一つ置けば、日時と人数を先に受け取って、確定は手の空いた時間に返す形にできます。

フォロワーが少なくても、SNSは続けたほうがいいですか。

数より、役割で考えてください。SNSは、探していない人に流れてきた一皿を見せる場所です。ホームページは、もう行くと決めていて店を選んでいる人が読む場所です。フォロワーが少なくても、探して来た人が読める情報が置いてあるかどうかは別の話として効きます。

料金・納期・進め方など、記事に関係なくよく聞かれることは よくある質問 にまとめてあります。

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